2011.04.15 (金)
liner notes
ちょこっとつまんでパクリと食べる。特別な感じはどこにもないけど、なんだかホッと気持ちが休まる。そんなおやつと、おやつの時間が好きだ。なんてことのない、いつもの感じは、当たり障りがないからこそ少し疲れた身体と心には有難い。
そのおやつにも通じるのが、この『DONUTS!』というアルバムだと思う。作者はウルフルズのベーシストでもあるジョン・B・チョッパー。本人曰く「も うヤケクソ」「ボーカリストっちゅことでは全然いけてない」そうだが、どうしてどうして嬉しおやつ感は山盛り。まずパワーで圧倒するタイプのボーカルでは ないから、気楽に楽しめる。次に気どりのない歌詞とサウンドだから、気やすく聴き始められる。そこがなんとも手にとりやすい「ドーナツって気楽なとこ、あ りませんか?そんなに高いもんでも大層なもんでもないから、人にあげるのも人からもらうのも負担にならないものでしょ。でもあると嬉しいし、食べると意外 にお腹にたまるていう。なんかそれっていいな、と思ったんですよね。ちょっと僕自身、人間的にそういうタイプだったりもするし(笑)」
これまで歌をやろうと思ったことは一度もない。作詞作曲経験も皆無。それが2009年以降少しずつ人前で歌うことが増えるなかで、徐々に歌の楽しさを実感 したのだという。「ベーシストとしてやっていけるほど器用なプレイヤーじゃないし、誰かボーカルを見つけてバンドやるのもなぁと思ったし、もちろん今さら 就職もないやろし(笑)。ただウルフルズに復帰してからは、自分のなかで音楽そのものが楽しくなってきてたんで、何かやりたい気持ちもあって。そんで最初 はカバー曲をやってたんですけど、続けていくにはオリジナル曲が必要だってことに気づいて。もう大変な思いをして曲を作り始めたんです(笑)」
作曲は、「前からメロディーのセンスがいいな」と思っていた菅原龍平(ex,the autumn stone, Milco)に依頼し、作詞はすべて自ら担当。そしてアレンジはジョン・B&菅原の二人三脚で進められていった。だが「何かに引っかかりのあるものが好 き」というだけあって、サラリと聴ける楽曲もその奥を覗き込んでみると、大小さまざまなトゲやスパイスが仕込まれている。
「心地いいだけの音楽はイヤなんです。そこに何かしらの毒やドン臭さみたいなもんがないと、楽しめないというか。ただ正直言って、一生懸命作ってんけど、自分が思う楽しいアルバムにはまだ辿り着けなかったですね。そんなん、今ここで言うなっちゅう話やけど(笑)」
こ の正直さも含めて愛すべきキャラクターのジョン・Bが世に送り出すソロ第1作目『DONUTS!』。ぜひとも彼が各楽曲のために書き下ろしたショートス トーリーと共に、なんてことのないおやつを頬ばりながら耳にしてほしいと思う。きっと、いや必ずハッピーな気分になれると思うからー。
(text 前原雅子)
そのおやつにも通じるのが、この『DONUTS!』というアルバムだと思う。作者はウルフルズのベーシストでもあるジョン・B・チョッパー。本人曰く「も うヤケクソ」「ボーカリストっちゅことでは全然いけてない」そうだが、どうしてどうして嬉しおやつ感は山盛り。まずパワーで圧倒するタイプのボーカルでは ないから、気楽に楽しめる。次に気どりのない歌詞とサウンドだから、気やすく聴き始められる。そこがなんとも手にとりやすい「ドーナツって気楽なとこ、あ りませんか?そんなに高いもんでも大層なもんでもないから、人にあげるのも人からもらうのも負担にならないものでしょ。でもあると嬉しいし、食べると意外 にお腹にたまるていう。なんかそれっていいな、と思ったんですよね。ちょっと僕自身、人間的にそういうタイプだったりもするし(笑)」
これまで歌をやろうと思ったことは一度もない。作詞作曲経験も皆無。それが2009年以降少しずつ人前で歌うことが増えるなかで、徐々に歌の楽しさを実感 したのだという。「ベーシストとしてやっていけるほど器用なプレイヤーじゃないし、誰かボーカルを見つけてバンドやるのもなぁと思ったし、もちろん今さら 就職もないやろし(笑)。ただウルフルズに復帰してからは、自分のなかで音楽そのものが楽しくなってきてたんで、何かやりたい気持ちもあって。そんで最初 はカバー曲をやってたんですけど、続けていくにはオリジナル曲が必要だってことに気づいて。もう大変な思いをして曲を作り始めたんです(笑)」
作曲は、「前からメロディーのセンスがいいな」と思っていた菅原龍平(ex,the autumn stone, Milco)に依頼し、作詞はすべて自ら担当。そしてアレンジはジョン・B&菅原の二人三脚で進められていった。だが「何かに引っかかりのあるものが好 き」というだけあって、サラリと聴ける楽曲もその奥を覗き込んでみると、大小さまざまなトゲやスパイスが仕込まれている。
「心地いいだけの音楽はイヤなんです。そこに何かしらの毒やドン臭さみたいなもんがないと、楽しめないというか。ただ正直言って、一生懸命作ってんけど、自分が思う楽しいアルバムにはまだ辿り着けなかったですね。そんなん、今ここで言うなっちゅう話やけど(笑)」
こ の正直さも含めて愛すべきキャラクターのジョン・Bが世に送り出すソロ第1作目『DONUTS!』。ぜひとも彼が各楽曲のために書き下ろしたショートス トーリーと共に、なんてことのないおやつを頬ばりながら耳にしてほしいと思う。きっと、いや必ずハッピーな気分になれると思うからー。
(text 前原雅子)










